Y&E LAW・CONSULTING 上海外安伊企業管理諮詢有限公司

 

年末年始に向けての従業員対応に関して注意すべき点について

 

 

1128日付の香港紙・東方日報等によると、26日、中国広東省深セン市にある日系機械部品メーカー秩父精密産業の工場で、

工場移転による退職補償金をめぐり、大規模なストが発生しました。

また、同省スワトー(汕頭)市にある矢崎総業の自動車部品工場でも、賃上げを要求する従業員3000人によるストが発生しました。

 

ご存知の通り、近年、中国では人件費が高騰し、賃上げ目的やリストラに起因するストライキや労働争議が頻発しています。

特に、年末年始はボーナス金額や昇給が決定される時期でもあり、不満を抱えた従業員らによる組織的・大規模な労働争議が

起きやすいため、会社は、事前の予防策や発生時の対策を十分に講じる必要があります。

 

中国の法律上(会社の規定で特に約定されていない限り)、ボーナス支給や賃上げの有無、支給・賃上げを行う場合の金額や料率について、

会社は自由に決定することができます。

賃上げについては、政府が毎年「企業賃上げ指導ラインに関する意見通知」を公表していますが、それは前年度の景気等を参考にした

サンプルにすぎず、強制力を持つものではありません。

ところが、近年、会社には「法的義務」がないにもかかわらず、例年水準や物価上昇率に合わせたボーナス支給・賃上げ等が

労働者の既得権となりつつあるので注意が必要です。

会社の業績や諸事情、他社との業種業態の違い等を考慮しない従業員もいるため、会社は、ボーナス支給金額等の決定に当たり、

過去の水準や、地域の他の企業の状況などを踏まえ慎重に対応してください。

 

労働争議にはさまざまな原因・背景等があり、同じ予防策や対応策で対処できるものではありません。

弊社は、これまでの労働争議防止策の策定や争議発生時の交渉等の豊富な経験に基づき、御社にとって最善となる対策を

ご提案させて頂くことが可能です。

 

 

以上、皆さまのご参考になれば幸いです。

 

 

【参考】

 

弊社HP掲載「年末のボーナス支給に関して注意すべき点について」のサイト

http://www.y-e-consulting.com/column_details.php?id=60

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